色々な理由で行うお風呂のリフォームは、数万円で済むものから100万円をこえるものまで様々です。皆さんは、お風呂のリフォームが一体どういうプランで行われるかご存知ですか?
実際のところ、「リフォームはしたいけど、不安だから色々例を見てみたい…」というのが正直なところだと思います。
リフォームを行う時には、その家庭に合った工事を行うのが重要。とはいえリフォームにかかる費用の相場や、どのようなリフォームが出来るのか、実際の事例は気になりますよね。
ここからは、実際にあったお風呂のリフォームの事例を一挙大公開。この記事を読めば、目的や工事内容など、あなたにとって何が最適なプランかが理解できることでしょう。
お風呂のリフォームの目的
お風呂のリフォームには色々な目的があります。リフォームの内容を決める前に、こうした目的を明確にすることで無駄のないリフォームプランが可能です。
1-1. 安全性の向上
まずお風呂をリフォームする際の目的として、安全性の向上というポイントが挙げられます。お風呂には、実は色々な危険がひそんでいるのです。
例えば床で滑って転倒するリスクや、浴槽でおぼれてしまうリスクなど。
さらに高齢者に多いのが、脱衣所との温度差で起こるヒートショックのリスクです。
また古いお風呂を使い続けることで水漏れし、床が腐食して抜けてしまうリスクもあります。
このようなお風呂にひそむ色々な危険を改善していくのが安全性向上のためのリフォームといえます。
1-2. 機能性の向上
続いて、機能性の向上です。これは簡単に言えば「さらに便利に、そして使い勝手をよくする」という意味。
お風呂は使い慣れると不便さを忘れてしまいますが、リフォームをすることでさらに便利に作り変えることが出来ます。
例えばユニットバスを導入して保温性を高めることや、節水性のお風呂を導入するなど。
他にもカビの生えがちな床の素材を、防カビ性の高いものに変えることで掃除がしやすくなります。
普段のお風呂をより機能的にすることも、リフォームにおける目的の1つなのです。
1-3. 快適性の向上
続いて快適性の向上です。これはより使いやすく、リラックスできるお風呂にするという目的のこと。
例えば狭く感じていた浴槽を一回り大きなものに変えてゆったりと入浴できるようにする、といったリフォームはこの目的にあたります。
広さだけでなくシャワーの水圧やカウンターの大きさ、浴槽の形などが変わることで、一気に快適性が向上することもあります。
普段の生活では気が付かなくても、さらに快適性を追求する余地は意外にあります。
このように、より心地よいお風呂を実現するという目的が、この快適性の向上です。
1-4. 清潔感の向上
お風呂を長く使っていると、カビが生えたり黒ずみが出てきたりすることもしばしば。さらに鏡に水垢のあとが付き、消えなくなることもあります。
特に不便ではなくても、汚れてしまったお風呂を綺麗にするためリフォームするという手もあるのです。
また、配管など見えない場所が汚れているケースも多数。これを取り換えることで、お湯も清潔なものを使えます。
このように、見える汚れも見えない汚れもリフォームで除去することが出来るのです。
1-5. デザイン性の向上
今あるお風呂のデザインをさらに自分好みにしたいという目的でリフォームを行う人もいます。これはデザイン性の向上を目的としたリフォームです。
この場合、機能性や安全性を考慮しながら以前よりもお洒落なデザインのお風呂に変える必要があります。
壁や床をはがして新しい素材を貼り直す場合もあれば、既存の壁や床の上からかぶせるように新しいデザインのものを張り付けるようなリフォームもあります。
また、お風呂を丸ごと交換してしまうケースも。色々な方法で、デザイン性の追求が出来ます。
お風呂をバリアフリー化したリフォーム事例
それでは実際のリフォーム事例を見ていきましょう。最初の事例は、お風呂をバリアフリーリフォームした事例です。
バリアフリーリフォームは、安全性・機能性どちらも高めることが出来ます。
2-1. 間取りを広くすることによる安全性向上
総額:100万円
このご家庭ではお風呂の広さに対して、浴槽が小さく深い造りだったようです。
それをリフォームで間取りを変えることによって、従来よりも大きな浴槽を配置することに成功。
ステップが付いてゆったりとした浴槽は中でおぼれる心配もありません。その上深さも十分にあり、肩までじっくりと浸かることが出来ます。
さらにこのご家庭では浴室暖房乾燥機も設置。お風呂を温かくキープすることで、ヒートショックのリスクも低減しています。
2-3. 車いすでも使えるお風呂へ
総額:100万円
このご家庭では車いすでも快適に使えるよう、お風呂をリフォームしました。
出入り口のドアが重く、折れ戸タイプだったのを引き戸に変更。車いすに乗りながらでも力を使わず、スッと開くドアになりました。
同時に出入り口を広く確保し、入り口の段差も解消。車いすに乗ったままでもスムーズに出入りが出来ます。
さらに車いすの通路にあたる壁には特殊なパネルを配置。衝突傷を防ぐなどの考慮もされています。
お風呂をユニットバスにしたリフォーム事例
昔ながらのタイル張りのお風呂からユニットバスにすることで、機能面が格段に向上します。また、快適性もグンとアップ。
実際の事例を見ていきましょう。
3-1. TOTOサザナへのリフォーム
総額:133万円
とにかくお風呂の寒さをどうにかしたかった、このご家庭。床がタイル張りで、昔ながらのお風呂からTOTOのサザナというユニットバスへリフォームしました。
サザナの魅力は、水はけが良く保温性も高い「ほっカラリ床」。これはタイルと違い、足元のひんやり感を軽減してくれる床です。
さらにサザナは全体的な保温効果が非常に高いことでも人気。残り湯も冷えにくいので、追い炊き要らず。
間を空けても温かいままのお風呂に入ることが出来ます。
3-2. タカラスタンダードのユニットバスへリフォーム
【『たっぷり収納洗面でスッキリ!』浴室・トイレ・洗面リフォーム】実例詳細
総額:100万円
経年劣化により、リフォームを検討したとのこと。タカラスタンダードのユニットバスを導入し、一回り大きな浴槽を入れることが出来ました。
このご家庭の排水口は少々形状が特殊だったとのことで、対応できるメーカーを探したところ、タカラスタンダードで決定したようです。
浴槽には新たに追い炊き機能も付けたので、お湯が冷めてしまってから再度沸かし直しも出来るようになりました。
床のタイルもひんやり感の少ないものに変更し、全体的に温かみのあるお風呂へと仕上がったようです。
3-3. LIXILアライズへのリフォーム
総額:130万円
このご家庭では、使い勝手の良さとデザイン性を追求し、LIXILのアライズを導入。
アライズは保温性に加えて、掃除のしやすさや機能性が高いユニットバスです。
排水口は髪がまとまりやすいように設計されており、床や壁の防カビ対策も充実。
汚れがつきにくく、掃除が簡単になるようデザインされています。
さらに壁パネルのカラーなども選択可能。このご家庭では、心安らぐ淡いブルーで統一したようです。
お風呂の機能向上を考えたリフォーム事例
最後にお風呂の機能向上を考えたリフォーム事例です。
4-1. お風呂の保温性を高めるリフォーム
総額:130万円
特に冬場の寒さが気になっていたこちらのご家庭。保温性重視ということで、TOTOのHSシリーズSタイプを導入しました。
ユニットバスは規格品なので、外気をシャットアウトする効果が高く、浴槽自体の保温性も抜群です。
床は水はけがよくクッション性の高い素材なので、お風呂に足を踏み入れた時もヒヤッとしません。
さらに外気の冷たさが伝わりやすかった大きな窓を縮小。これによりさらに保温性を高めました。
4-2. お風呂を広くするリフォーム
総額:83万円
このご家庭では間取りを広くするためTOTOのサザナというユニットバスを導入。
デッドスペースとなっていた部分を取り壊し、間取りはそのままに一回り大きな浴槽を配置することに成功しました。
さらに鏡の下にカウンターも設置することで、自分で用意していたラックなどは不要に。
蛇口の形状もスタイリッシュになり、洗練された空間に仕上がりました。
4-3. 耐震強度を考えたリフォーム
耐震補強などの性能向上リフォームを根底に、さらには吹抜と現しの梁が印象的な木のぬくもりを感じるお住まい【360度パノラマ写真】】実例詳細
総額:130万円
このご家庭では、耐震強度を考慮しリフォームを決定。TOTOのサザナを導入しました。
今までは在来工法という工事方法によるお風呂でしたが、ユニットバスに変更。ユニットバスは浴室全体が箱型になっているタイプの浴槽なので、従来のものよりも耐震強度は高い傾向にあります。
さらにこのリフォームでは東京都杉並区の耐震補強助成金を利用しています。
自治体によっては、耐震強度を上げるリフォームに助成金を出しているところもあるので、チェックしてみて下さい。
お風呂のデザイン性を高めたリフォーム事例
最後にデザイン性にこだわったリフォーム事例です。
5-1. 体がほっと休まる贅沢なお風呂へのリフォーム
総額:122万円
リラクゼーションに重きを置いたお風呂のリフォームです。導入したのはTOTOのシンラというユニットバス。
人間の身体のつくりに合わせて設計された「ファーストクラス浴槽」がポイントです。背中をしっかりともたれることが出来、力を入れずに入浴が可能。
さらに肩と腰の位置から温かいお湯が出る「楽湯」という機能も搭載。1日使って凝った肩や腰を温めてじんわりとほぐしてくれます。
5-2. シックでお洒落なお風呂へのリフォーム
総額:110万円
こちらは男性目線でお洒落な空間を追求したリフォーム事例です。導入したのはパナソニックのMR-Xというユニットバス。
元々ホワイトを基調にしたシンプルなユニットバスでしたが、シックなグレー調のお風呂へリフォーム。
大理石のような模様の壁パネルがアクセントとなり、非常に贅沢感があります。
さらに機能性の面でも充実。パナソニックのユニットバスもまた、掃除を楽にする機能などが多く装備されています。
まとめ
お風呂のリフォームの事例を見てきました。
多くの事例において、機能性や快適性、そして安全性がアップしていることがおわかりいただけたでしょうか。
リフォームする際には自分がどこに焦点を当てたいか、目的をしっかりと検討してから工事に取り掛かることをお勧めします。