持ち家ならいつかは必ず直面する問題、「お風呂のリフォーム」。皆さんは、お風呂のリフォームが大体どれくらいの値段なのか、ご存知でしょうか。
実際のところ、「リフォームしたいけど、段取りや値段がわからなくて不安…」という方も多くいらっしゃいます。
しかし、お風呂は30年前後が寿命とされており、それに伴い修理や交換が必要。いざやるとなるととても大仕事になります。その時に、値段について知っていると選び方や効率が変わってくるのです。
ここからはお風呂のリフォームにおける「値段」についてご紹介します!この記事を読めば、どのようにすれば貴方にとってコストパフォーマンスよくお風呂がリフォームできるのかが理解できることでしょう。
お風呂のリフォームにかかる値段は?
リフォームといっても様々な方法があります。ここではお風呂を全く新しいものに丸ごと取り換えるリフォームを想定して、値段の相場をご紹介していきます。
1-1. 本体価格
まずはお風呂本体の価格です。ここではユニットバスの値段をご紹介します。
ユニットバスとは、浴槽・床・壁・天井など全てが揃った規格品のお風呂です。浴槽だけでなく、お風呂全体のパーツで値段を算出します。
全体的なユニットバスの相場は50万円~130万円前後です。それでは値段の相場をさらに細かく見ていきましょう。
グレード |
サイズ |
|||
0.75坪 |
1坪 |
1.25坪 |
1.5坪 |
|
スタンダード |
56~72万円 |
61~76万円 |
66~81万円 |
76~91万円 |
ミドル |
65~83万円 |
70~87万円 |
75~92万円 |
85~102万円 |
ハイ |
89~107万円 |
94~112万円 |
99~117万円 |
109~127万円 |
ユニットバスには大まかに3段階のグレードと、4種類のサイズがあります。グレードが上がり、サイズが大きくなるほど本体の値段は高くなる傾向にあるのです。
1-2. 工事費
続いて工事費です。工事費とは、お風呂の組み立てにかかる手間賃や作業員の人件費などを合算した費用です。
ちなみにお風呂を丸ごと取り換えるにあたり、工事の種類は2種類あります。
1つは規格品のユニットバスを持ち込み、組み立てる工事。この工事は30万円~50万円程度が値段の相場です。
2つめは規格品を使わず、1つずつ職人の手で作り上げていく在来工法という工事です。在来工法の場合はオーダーメイドなので値段も上がります。最低でも50万円、とことんデザインにこだわれば100万円を超える場合もあります。
1-3. オプション費用
お風呂にオプションを追加すると、その分値段も上がります。ここではよくあるオプション機能の値段について、相場をご紹介していきます。
- 浴室暖房乾燥機:3~40万円
- 追い炊き機能:1万5千円~5万円
- 浴室テレビ:3~15万円
- ジェット機能:15万円~30万円
- 手すり:3千円~5千円
主なオプション機能は上記のような価格帯です。
注意が必要なのは追い炊き機能を追加する場合。この費用は追い炊き専用の配管などを取り付ける値段ですが、場合によっては給湯器を丸ごと交換しなくてはいけないケースもあります。
その場合にはさらに+15万円以上がかかる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
1-4. その他
その他の費用としてよく挙げられるのが、配管の交換費用です。お風呂の劣化とともに、配管も古くなり摩耗します。
配管の交換がリフォームのプラン内に入っているかどうかはリフォーム業者によって異なります。
もしそれがプラン外で、突発的に追加料金を取られるとなると10万円~15万円が値段の相場となるようです。
またリフォームするお風呂が2階以上の場合、部材の搬入などに手間がかかるため別途料金が加算される場合もあります。
この追加料金は業者により異なるので、事前に確認しておきましょう。
値段ごとのリフォーム内容と事例
それでは具体的に、どのくらいの値段でどんなリフォームが出来るのか、事例を挙げながらご紹介していきます。
2-1. 20万円以下
20万円以下では浴槽を取り換えたりすることは出来ません。お風呂の一部を改修するような、ちょっとしたリフォームがメインとなります。
例えばシャワーヘッドと水栓の取り換えで合計3万円。浴室暖房乾燥機を新規取付けして合計15万円、などといった工事です。
全体のリフォームをする必要がない場合は、このような部分的なリフォームをすることで値段を抑えることも出来ます。
2-2. 20万円~50万円
上限50万円になると、出来るリフォームの幅も広がります。
例えば浴槽の交換のみであれば25万円程度で出来る場合も。合計30万円あれば、浴槽交換と簡単な床の補修も可能です。
さらには給湯器と浴槽を同時に交換して、合計40万円などなど。この場合給湯器は18万、浴槽は10万円という値段で残りが工事費です。
もちろん工事費は業者によって異なりますが、安いところを選べばこのようなリフォームが出来ます。
2-3. 50万円~100万円
このくらいの価格帯なら、ユニットバスを丸ごと交換することも可能です。
例えばユニットバスからユニットバスへの丸ごと交換を、合計90万円で出来たという事例もあります。この場合ユニットバスが60万円、工事費が30万円です。
元のお風呂がユニットバスの場合、基礎から作り直したりする手間が無いので工事費もこの程度で収まります。
元のお風呂が在来工法のものの場合は、解体と基礎工事の手間がかかるのでこれよりも少々値が張る傾向にあります。
2-4. 100万円以上
100万円以上の予算があれば、グレードの高いお風呂を導入することも可能です。
そして元のお風呂が在来工法であっても、ユニットバスへのリフォームが出来ます。
例えば元のお風呂が在来工法のケースで、80万円のユニットバスを導入したところ工事費は50万円。合計130万円のリフォームになったという事例もあります。
元のお風呂がユニットバスなら、同じ値段でさらにハイグレードなユニットバスを導入することも可能です。
値段が安いリフォーム方法や素材
リフォームの値段はその方法や使う材質によっても左右されます。ここからは色々なリフォーム方法や、お風呂の材質についてご紹介していきます。
3-1. リフォーム方法で変わる値段の差
冒頭で「お風呂を丸ごと交換するのには2種類の工事方法がある」とご紹介しました。
一方で丸ごと交換する必要がないなら、他にも色々なリフォーム方法があるのです。
例えば床の汚れだけが気になるという場合既存の床に綺麗なシートを重ねて貼るだけのリフォームという手もあります。
壁のカビなどが気になる場合は、壁を上から塗装しなおすだけのリフォームも可能。パネルで床や壁、天井を覆うタイプのリフォームも出来るのです。
こうした部分的なリフォームを上手に活用することで、一括で大きな金額を使わずに済みます。
しかし場合によっては丸ごとリフォームを一挙に行なった方が安く収まる場合もあるので、業者とよく相談しましょう。
3-2. 浴槽の素材による値段の差
ユニットバスで使われる浴槽はほとんどがFRPという素材です。これは10万円~35万円程度の、平均的な値段の浴槽といえます。保温性も高いのが特徴です。
しかし在来工法の場合、このFRP素材の浴槽を必ずしも使う必要はありません。例えばそれよりも安いステンレス製の浴槽(8万円~30万円)を導入すれば値段が抑えられる可能性もあるのです。
逆に、人工大理石(20万円~100万円)の浴槽を導入すると非常に高額になります。
このように浴槽の素材を1つとっても、値段がかなり変わるのです。
少しでも値段を抑えるためには
それでは最後に、お風呂のリフォームにかかる値段を抑えるためのコツをご紹介します。是非実際にリフォームする際のご参考にしてください。
4-1. 最低限のリフォームで検討
先ほどもご紹介したように、必ずしもリフォームでお風呂を丸ごと取り換えなくてはいけない訳ではありません。
リフォームしたい部分をリストアップし、最低限のリフォームプランを立てることで値段は抑えられます。
例えば壁だけ、床だけ、浴槽だけ、といったように部分的なリフォームをするのも手です。
これには、そのリフォームを得意とする業者を選びましょう。塗装が得意な業者もいれば、サビの処理の経験が豊富な業者もいます。
まとまった大きな出費を抑えたい方にはおすすめの方法です。
4-2. スタンダードなお風呂を導入
浴槽を交換、もしくはユニットバスを導入する場合には最低限のグレードで抑えることをおすすめします。
スタンダードとハイグレードのお風呂では本体価格もかなり違います。
サイズはもちろん自宅に合ったものを選ぶことが重要ですが、グレードはスタンダードでもそこまで差支えありません。
むしろ集合住宅のユニットバスではスタンダードの浴槽が多く使われています。
どうしてもハイグレードなお風呂にしたい場合は、ショールームへ行って実際のお風呂を体感してから決めましょう。
4-3. お風呂のリフォームに強い業者を選定
リフォームを請け負ってくれる業者にも様々な得意分野があります。
リフォームを安く済ませるなら、「お風呂のリフォーム」に特化したリフォーム会社がおすすめです。
というのも、こうした業者であれば人気商品を大量仕入れして安く提供している可能性があるからです。また、工事自体も慣れており腕も信頼できます。
安さと技術の両方にメリットがあるので、是非近くにこうした業者がいないか探してみて下さい。
4-4. 複数社に値引き交渉をする
見積りをもらう時は、複数の業者にお願いしましょう。そしてそれぞれの業者に、複数社から見積もりを取り寄せていることを伝えます。
すると業者同士で価格競争がおき、値引きしてもらいやすくなるのです。
ただし安すぎる見積りには注意が必要です。極端に安い業者の見積りには、保証サービスや必要な工事の費用が含まれていない可能性があります。
見積りの内訳も業者ごとに比較して、何が金額差の原因となっているのか検討するのが無難です。
4-5. 補助金制度を利用する
お風呂をリフォームするにあたって、国や自治体から補助金が出る場合があります。
例えば国の補助金制度では、バリアフリーリフォーム・省エネリフォーム・長期優良住宅化リフォームのいずれかに該当すれば補助金が出るシステムになっています。
介護用にリフォームする場合や、エコキュートの導入や保温効率の高いユニットバスを導入する際はこれに該当する可能性があります。
是非事前にチェックして、申請を行いましょう。
4-6. 部分的にDIYする
番外編の節約術として、DIYをすることも出来ます。
しかし大きなリフォームの場合は専門家に任せるのが一番。
例えばタオルハンガーをつけるなど、些細な部分を自分で行えば多少なりリフォーム代の節約になるでしょう。
まとめ
リフォームの値段についてご紹介しました。
値段の相場から節約のコツまで、お分かりいただけたでしょうか。
是非これを参考に、賢く値段を抑えたリフォームを実現してみて下さいね!